世界遺産登録

 

 ユネスコが登録する世界遺産は、

その特質に応じて 「 文化遺産 」 「 自然遺産 」 「 複合遺産 」 に分類されている。

文化遺産として登録されるためには、登録基 準に照らして 「 顕著な普遍的価値 」 を有する

ことを世界遺産委員会で認められることが必要となる。

委員会での審議に先立ち、ICOMOSが調査を行い、登録にふさわしいかどうかの勧告を行う。 文化遺産としての登録基準は以下のとおりである。

 

  1. 人類の創造的才能を表現する傑作。
  2. ある期間を通じて、またはある文化圏において建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
  3. 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
  4. 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
  5. ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落、あるいは陸上ないし海上利用の際立った例。もしくは特に不可逆的な変化の中で存続が危ぶまれている人と環境の関わりあいの際立った例。
  6. 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と、直接にまたは明白に関連するもの( この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている )。

 

これらの基準はひとつだけの基準が適用されることよりも、複数の基準が適用されることが多い。

世界遺産は、1972年のユネスコ総会で採択された 「 世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約 」( 世界遺産条約 ) に基づいて世界遺産リストに登録された、遺跡、景観、自然など、人類が共有すべき 「 顕著な普遍的価値 」 を持つ物件のことで、移動が不可能な不動産やそれに準ずるものが対象となっている。

今年、06月 22日 富士山 ( ふじさん、英語表記:Mount Fuji ) は、世界文化遺産 ( 日本の文化遺産としては 13箇所目 ) に登録された。 富士山は、静岡県と山梨県に跨る活火山です。

あれ?たしか・・・  って思っている人居ますよねェ

富士山は、宝永大噴火以来 300年にわたって噴火を起こしていないこともあり、1990年代まで小学校などでは富士山は休火山と教えられていたんですが、いまだ活発な活動が観測されていたり、気象庁が休火山という区分を廃止したことも重なって、現在は活火山に区分されているんです。

標高 3,776 m、日本最高峰( 剣ヶ峰 )の独立峰で、その優美な風貌は日本国内のみならず海外でも日本の象徴として広く知られています。

数多くの芸術作品の題材とされ、芸術面でも大きな影響を与えたのは間違いないだろう。

懸垂曲線の山容を有した玄武岩質成層火山で構成され、その山体は駿河湾の海岸まで及ぶ。

古来より霊峰とされ、特に浅間大神が鎮座するとされた山頂部は神聖視され、噴火を沈静化するため律令国家により浅間神社が祭祀され、浅間信仰が確立。

また、富士山修験道の開祖とされる富士上人により修験道の側面が築かれ、登拝が行われるようになりました。

地質学上の富士山は典型的な成層火山であり、この種の火山特有の美しい稜線を持ち、現在の富士山の山体の形成は、大きく四段階に分かれます。

 

 

 

 

 

 

 

この中で先小御岳が最も古く、数十万年前の更新世にできた火山です。

東京大学地震研究所が 2004年 04月に行ったボーリング調査によって、小御岳の下にさらに古い山体があることが判明して、安山岩を主体とするこの第4の山体は「 先小御岳 」と名付けられました。

古富士は 8万年前頃から 1万 5千年前頃まで噴火を続け、噴出した火山灰が降り積もることで、標高 3,000m弱まで成長。

山頂は宝永火口の北側 1 ~  2kmのところにあったと考えられています。

 

2009年 10月に、GPSによる富士山の観測で地殻変動が確認され、1996年 04月の観測開始以来初めてのことで、この地殻変動により最大 2センチの変化が現れ、富士宮市 ~ 富士吉田市間で約 2cm伸びた事になり、マグマが蓄積している( 活火山である )現れとされています。

富士山の噴火に関しては、最終氷期が終了した約 1万 1 千年前、古富士の山頂の西側で噴火が始まり、溶岩を大量に噴出しました。

この溶岩によって、現在の富士山の山体である新富士が形成され、その後、古富士の山頂が新富士の山頂の東側に顔を出しているような状態となっていたと見られるが、約2,500 ~ 2,800年前、風化が進んだ古富士の山頂部が大規模な山体崩壊(「 御殿場岩なだれ 」)を起こして崩壊してしまった。

新富士の山頂から溶岩が噴出していたのは、約1万 1千年前 ~ 約 8,000年前の 3,000年間と、約 4,500年前 ~ 約 3,200年前の 1,300年間と考えられている。

これ以降、山頂部からの噴火は無いが、長尾山や宝永山などの側火山からの噴火が断続的に発生している。

延暦 19年 ~ 21年( 800年 ~ 802年 )に延暦噴火、貞観 6年( 864年 )に青木が原溶岩を噴出した貞観大噴火。最後に富士山が噴火したのは宝永4年( 1707年 )の宝永大噴火で、噴煙は成層圏まで到達し、江戸では約 4cmの火山灰が降り積もった。

また、宝永大噴火によって富士山の山体に宝永山が形成された。その後も火山性の地震や噴気が観測されており、今後も噴火の可能性が残されている。

宝永大噴火以来 300年にわたって噴火を起こしていないこともあり、1990年代まで小学校などでは富士山は休火山と教えられていた。

しかし先述の通り富士山にはいまだ活発な活動が観測されており、また気象庁が休火山という区分を廃止したことも重なり、現在は活火山に区分されている。

何はともあれ、世界遺産になった以上 (ならなかったとしても) 、きれいなまま、後世に残せたら良いですねェ。

( もし噴火したら怖いので、その事は考えない事にして・・・ )

 

 

2013年 06月 28日

 

 

1 , 先小御岳

2 , 小御岳

3 , 古富士

4 , 新富士

 

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