AIR ZONE
池野谷 健二 ( イケノヤ ケンジ )
明治大学工学部建築学科卒。
学生時代に始めたウインドサーフィンにはまり、創刊間もない「ハイウインド」編集部に就職。
1984~1988 同誌編集長を勤める
1989 創刊された「ウインドサーフクラブ」の初代編集長を94年まで務める。
1990 有限会社ウォーターズ設立。
1996 再び同誌「ウインドサーフクラブ」編集長に就任。
1999 4月に同誌が「WindSurfer」として新創刊した後も、現在まで編集長を務めるという、ウインドサーフィンの専門誌一筋、20年のキャリアを持つ。
もちろん、本人も一人のウインドサーファーとしてこのスポーツを 楽しみ、誌面上でもボードテストやニュームーブ挑戦など、積極的にセイリングしている。
かねてから望んでいた「ウインドサーフィンのある海辺の生活」を7年前から実践し、現在湘南・鵠沼海岸のビーチ際にオフィス兼、住居を構え、愛犬セナとその生活を満喫している。
【予測の難しい自然相手を取材するには】
今石垣島にいますが雑誌のその、現場での色んな苦労っていうのが本作りでは一番大変な事なんですけど、まぁ~今日これを撮影してこういう取材をしましょうっと、そういう事を考えても朝雨が降って風がない、昼間は風があってもたとえばここだったら潮が引いてウインドできない、夕方になると今度はウインド出来て風もあるんですけど光がなくなって写真が取れない、みたいなそういう中でどう組み合わせて、一瞬の隙をついて写真をとってしまったりそういうのはほんとに臨機応変にやって行かないと中々定期刊行物というのは出来ていかないですね。
もう20年位やってますけれど、ここ5年ぐらいですかねェ、まぁ~簡単にいうと感なんですけど明日はこれ、今はこれ、みたいなァ形でポンポンポンと割と外しなく撮れるようになったのはほんとにここ5年・・・。それまでは中々、やはり「しょうがないな、このコンディションでこういう写真で・・・」という妥協はいっぱいありますね。
【島の天気を予測し、的中する打開策】
それには常に空を見て、あの~得に石垣島とか、前よく与論島とか去年は沖縄本島にも行きましたけど、島の天気って読めないんで、地元の人に聞いてもなかなかわからないと、そういう中で誰の言葉を信じ・自分の何の判断を信じ・天気予報・天気図・その他・全てで予想を立てるんですねェ。
だから、ある意味では、局地的なそういうものに関しては気象予報士の方よりも、ある程度わかる自信はあるし、新しい場所に行ってその場所の天候をねぇ短時間で把握するって事に関してはまあまあ自信がつきましたけどねェ。
【風は世間一般の人たちの嫌われもの?】
でェ、今日もいい風吹いているんですけどぉ~、風はやっぱり、一般の人から見ると風が強いって事は百害あって一理なしと、まぁ、人類の歴史ずっとそうだったと思うんですねェ。
最近は風力発電みたいな生活に利用する様なすべも身につけてきましたけど、風吹いて喜んでいるのはやっばりウインドサーファーだけだなって今更ながら思いますねェ。
【ウインドサーファーは風を求める。】
ただ、このほかの人があまり好きじゃない風っというものをひたすら求めていくという事は、まぁ~ その人種として考えるとやはりかなり異端な存在だと思うし、 それを求め続けている事によって当然、考え方その他・人間的にもいろんな意味で変わって・・・ほかの人は知らないですけど僕自信は変わりましたね。
目に見えない風に合わせて自分達の現実的な生活から、あのォ~、実際に仕事にもしていますし・・・
【仕事として風の求める事にこだわりつづける。】
そういうものをどうフィットさせていくか、でェやっぱこれは頭で考えていくよりもやっぱ、ひらめきとかも結構ありまして、「やぁ~あしたは絶対大丈夫でしょう!」みたいなァ?なんの根拠もないですけどそう言うような予感みたいなものは結構信用してて、実際それで随分助かっていますから、それって言うのはやはり風に常にこだわっているとなんとなく・・・まぁ~風の声が聞こえるっていうのはオーバーですけど・・・
わかってくるようになるし、やはり、風が無い所に居ると、気持
ちも・・・なんか体もね・・・淀んでくるような・・・そう言うふうに今なって来てるし、多くのウインドサーファーもそうなんじゃないかなあってと思いますけどねェ。
【風は地球にとって栄養を運ぶ血液みたいなもの】
まぁ結局、風がないと地球もねぇ、大気が回らないですから、地球って言う星は死んでしまいますし、そういう意味でもまぁ、地球の血液みたいな・・・
空気の流れは要するに血液ですから、そういう意味でいろんなところに、いろんな栄養・そのほかを運んでいるのが風だと思いますから・・・
生活に直接役に立たないからっと言って無視をして行くってのはやっぱり良くないだろうし、なんかの時に結構ねェ、風がわかると、役に立ちますよ。
【風や波探しのたびに出て新たなウインドの発見をする。】
ウエーブポイントを探すというのがある種ゲームとしても面白くて、要するにサーファーが結構サーフポイントを探しますけど、風と波がそろう場所って言うのを探せるのはウインドサーファーだけで、実際自分はあんなうまくないんで入れない事が多いんですけど、そういう場所を見つけるって言うのは、要するに初めての発見な訳ですよねェ。
だから、ビヨンが旅に出てサーチっと言う風にしてビデオ作って
たり、その名前をセイルにつけたりしているのも同じでねェ、僕達もそう言う物をどんどん探していってそこでたとえばいいコンディションでそういうシーンが撮れるって事は、とってもですねェ~なんか大事なものっというか?、その時しか得られないみたいな、特にローカルもあんまり知らないような場所でそういうのがあったりするとそれはそれですごく楽しいっというか嬉しい事ですよねェ。
それの延長で旅というのもあるし、ほんとに俗化かされてなくて、あんまり人が行ってない様な所に行けるのがウインドサーファーの特権でもある。
それを十分満喫している瞬間というのが 、ウエーブポイントを知らないような場所で乗ったりすればその瞬間が味わえるという事だと思いますけどねェ・・・
石垣にも実はまぁ~ 当然、リーフがいっぱいあって波もあります。今もちっとそれを探しに来てますけど、ここもねェ、なかなか、今日も波たってますけど、風がサイドで入って、波もちょっと今サイズ落ちてますが、なかなか面白そうな場所があって・・・
今回、ロベールテリテオ来てますけど・・・彼、今日、ちっと朝、早い時間に乗ったらしいですけど、ぜひ!!、あしたにでもバシッともう一度、乗って頂いて、いい映像とれたらいいなァ~と思います。
まあ、こういう場所は日本にもいっぱいあると思います。
皆さんもどんどん探して頂いて我々に教えていただければ・・・こういうのが、うまい人だけの話になっちゃうとねぇ~ 中々ウインドサーフィンも盛り上がらないですけど、そのレベルに合った隠れた場所みたいな物がきっとあると思いますけどね・・・
自分なりのそういう場所があれば、それで又ウインドサーフィンが一段面白くなります。
でも、ウインドサーフィンってのはねェ・・・雑誌作っていく上で、その~「ウインドサーフィンをどう表現して行くか」ってのは・・・やはり中々難しいですよね。
あのプレーニングする感覚というのを 、まあ写真にしろ、言葉にしろ・・・表現するってのはやっぱ、限界がありますよね。かゆいところに中々手が届かない・・・まぁ、やってる本人、それが、その時感じている事って言うのが、一番リアリティーが高いわけですからね。
まぁ、それに出来るだけどう近づくかというのが、、雑誌としての難しい所ですけども・・・
ただ情報を並べるような雑誌よりも、やっぱりそういう実際乗っている瞬間の実感がねェ、出来るだけわかるような、あるいはそうゆう所に行ってみたいとかその瞬間を味わいたいとか、そういう風に思わせるような・・・
まぁ、ある読者には、あの、「モチベイションが高くなる雑誌ですねェ」と言う言葉を頂いた事があるんですけど・・・まあ、自分にとっては凄い嬉しい言葉でしたねェ・・・
ただ、情報だけ、意味がないものを並べても受け取り側がどう解
釈するかって、難しい問題がありますから・・・それよりもウインドサーファーとしての、その、感性というか、認識に近い、情報、時には加工もして、 言葉とか写真とかでねェ、どれだけ現実に近づけるかって言うのが一つと、時には現実を超えたような、なんか別の意味でェ、超えたような、記事なり、表現が出来たらばそれはそれで雑誌として面白いなぁといもいますね。
そういう事は一般的な雑誌では出来ない事なんで、我々専門誌の特権かなぁっと思って、その辺が楽しいですし、すごい充実感がありますから・・・今回も石垣島のこの実感・体験している時間の中でその実感というのをどれだけ記事に出せるか、って言うのも難しいとこですけど、えェ~ がんばってみたいと思います。
Series : # 056
title : ウインドサーファー 編集長語る
風探しの旅
初回放送 : 2003年 05月 02日 / #040 再放送
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