前代未聞のテロ事件から30年

オウム真理教による「地下鉄サリン事件」から、20日で 30年 が経過しました。

この事件を知らない年代も少なくないと思います。

社会震撼 させた「地下鉄サリン事件」とそれを起こした「オウム真理教」という狂信的宗教集団とはどう言うものだったのか・・・

 

地下鉄サリン事件は、麻原 彰晃(あさはら・しょうこう/本名= 松本 智津夫)、元死刑囚が開いたオウム真理教によって起こされました。

オウム真理教は1989年に宗教法人と認められ、神秘体験などを通じて若い信者を急速に増やす一方、お布施や出家などをめぐって信者の家族とトラブルが相次ぐようになりました。

 

1990年に衆議院選挙で落選してからは、ハルマゲドン、最終戦争が近づいていると強調して信者の危機感をあおり、サティアンと呼ばれる施設で急速に武装化を進めて行ったとみられます。

 

1994年 06月、サリンを使った世界で初めての事件を起こしました。長野県松本市の住宅街で深夜から早朝にかけて 7人が死亡(のちにさらに 1人が死亡)する事件が発生したのです。原因物質はサリンだと判明しました。この事件について、警察は捜査をし、オウム真理教に強い疑いを持つようになりましたが、地下鉄サリン事件が起きるまで、強制捜査はおこなわれず、事件は未解決のままになっていました。

( 地下鉄サリン事件後わかったのは、オウム真理教の幹部たちがサリン噴霧車に乗って松本市内でサリンを噴霧し、窓を開けていた部屋などから入ったサリンの噴霧を吸った市民が被害にあっていたのです。動機としては、松本地方裁判所でオウム真理教が被告になっていた裁判の判決が出るのを妨害するためとサリンの噴霧実験をするためだったと推測されています。 )

 

1995年 02月には、オウム真理教が拉致監禁致死事件を起こし、警察の強制捜査が注目されるようになっていました。

 

1995年 03月20日 午前 08時前後に、東京都内の営団地下鉄(現東京メトロ)日比谷、千代田、丸ノ内の 3路線 5本の列車でほぼ同時に起こりました。朝のラッシュ時の列車に乗っていた客が次々に気分が悪くなったり、呼吸困難になって倒れました。被害者は小伝馬町駅、築地駅、霞ケ関駅、神谷町駅、八丁堀駅から、救急車で病院に運ばれました。警視庁科学捜査研究所によって原因は「サリン」と断定されました。

 

サリン中毒の影響で亡くなった人も含めて14人が死亡し、6300人が被害に遭い、化学兵器のサリンは中毒によってさまざまな症状を引き起こすため、被害に遭った人の中には、事件から 30年がたつ今も体や心の不調を訴える人や後遺症が残った被害者も多く、今も苦しんでいる人がいるのが現状です。

( サリンはナチス・ドイツで発見された化学物質で、強い毒性を持っているため、ナチス・ドイツも製造はしたものの使用はしなかった。)

警察のその後の捜査によると、オウム真理教の幹部 5人が 3路線 5本の列車に分乗し、計 11個のサリン入りのビニール袋を駅に着く前に、とがらせた傘の先で突いて車内にまき、実行者たちはすぐに電車から降り去った為、被害を受けずに行方をくらましました。乗客の多くは蒸発した液体成分を吸い込み、倒れていったと推測されます。

地下鉄サリン事件は警察をかく乱し、松本サリン事件や拉致監禁致死事件の捜査着手を遅らせるために実行したとみられています。

 

1995年 05月 16日に物々しい装備と大人数の警察官を投入し、富士山麓にあった教団施設を家宅捜索し、教祖の 麻原 彰晃(あさはら・しょうこう/本名=松本 智津夫)をはじめ約 40人を逮捕しました。

その後、松本 智津夫ら 13人は一連の事件で死刑判決を受け、7年前に執行されました。

 

一方、オウム真理教は、事件後「アレフ」と名前を変え、信者どうしの対立が深まるなどして「ひかりの輪」「山田らの集団」の3つに分かれました。3つの後継団体は今も活動を続け、「無差別大量殺人行為に及ぶ危険性がある」として団体規制法に基づき観察処分の対象とされ、公安調査庁が現在も立ち入り検査などで警戒しています。

事件を知らない世代が増えるなか、被害者や遺族の団体は国に対し、未曽有のテロを防げなかった事件の教訓を伝え続けることや、後継団体の監視を求めています。

 

 

奇しくも、今月の 25日、東京地裁は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に解散を命じる決定を出した。高額献金勧誘などを巡り文部科学省が解散命令請求を出していた。

 

一定数、如何わしい宗教団体ってどの世にも存在するってことでかねぇ・・・

なんて言ったらいいのか、いろんな意味で、恐ろしい・・・。

 

2025年 03月 31日

 

 

 

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