AIR ZONE
Series : # 095
title : ウェーブの達人 シリーズ(6)
初回放送 : 2004年 01月 30日
* これらのテクニックは " ウェーブの達人 " のビデオで紹介されています。
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ウェーブライディングを志する者にとって、フロントライディングは永遠のテーマな事は言うまでもありません。
今回も前回の「フロントライディングのベーシック」に次いで、「フロントライディングベーシックパート2」というタイトルアドバイスをします。
前回の番組の「ベーシック」よりもワンランク上の技を映像で見ながら皆さんと一緒に、その技を分かりやすく解説していきたいと思います。
前半、つまり今回の番組では「ベーシック」と良く似ているんですが、まァ~「ボトムターンからトップターン」・基礎と応用で話します。
そして、 次回の「AIR ZONE」の「ウエイブの達人シリーズ」「 フロントライディングベーシック PART-2 最終回」で、出来ればですが・・・「360°(スリーシックスティーン)」や「エアー」など、これらは難度の高い技ですが、それらを分かりやすく説明したいと思います。
01 ) いろんなタイプのボトムターンを試みる事にしましょう。
番組ではまず最初に、色んなタイプのボトムターンを紹介していますが、それらのテクニックの「細かく刻むボトムターンカットバック」についてですが・・・普通のボトムターンのような一発フロントとは違い、細かく切り返しをする為、素早くすぐに行わなくてはいけないので、ボトムターンをしている最中でも次のターンや切り返しの事を考えるようにしよう。
ポイントは切り返しをする時は一段とかかとを蹴りだす事を意識する事です。
そうする事でいろんな波に遭遇した際でも自然と波とのシンクロが可能になり、徐々に自分なりのリズムがつかめるようになってきます。
次に、紹介している「オンショア」での「ボトムターン」と「カットバック」についてですが、このテクニックはサイドショアとは違い、風が海側から陸側に吹くため、ライダー、つまり乗り手のかなりの高い技術が必要になってきます。
日本ではオンショアゲレンデが比較的多く、安定したサイドショアが望めない為、このオンショアテクニックは最も必要不可欠な要素だと言えるでしょう。
しかし、冬場の御前崎は西高東低でほとんどサイドショアの風が安定して吹きますが、それ以外は、比較的に移動性の気圧配置で吹く風で乗る事が多くなり、前線に向かって吹く風は統計的に一年を通してオンショアが多い様です。
先ほど乗り手の高い技術が必要だと言いましたが、特にオンショアでセイルを開きながら波のトップに駆け上がりフロントをする訳ですから・・・。
開き気味のセイルの状態は乗り手が一番不安定な状態にいる事を意味する事で、その状態でボトムターンをする際はセイル手が伸びながらボードのボトムターンのイン側にインレイルをしたまま、その後のリップまでスピードをキープさせなくてはならず、波のパワーポイントとのタイミングも計らなければならない事はビギナーにはかなり不可能なテクニックになってしまいます。
オンショアを制するには、いやでもその高度なテクニックを習得しなければなりません。
よくビギナーに多いのが、セイルを開いてボトムターンができず、セイルに裏風が入ってしまいトップに上がれなくなってしまう事です。
オンショアはサイドショアの時よりも、体全体を使って切り返しをするように心がけましょう。
そして、ストラップはなるべく緩く(ルーズにする)する事でボードの中心に膝が入りやすくなり、膝を極力曲げる事で重心が下り安定したライディングを得る事が出来ます。
オンショアの場合は波から降りるときは、あまりスピードが出ない事がしばしばありがちです。
こう言う時は、常に波の前をキープしながら波に合わせるようにスピードを付け、それを持続するように心がけましょう。
又、内海などの特にサイドショアと比べ風にパワーがない場合は、あまり急激にボードを失速させるような踏み込みはさけるようにしましょう。
そしてオンショアでは、波のボトム面は荒れていて以外と乗りづらく、スープが残っていてレイルしにくい状態が多くあります。
そう言う時は、進行方向にややレイダウンジャイブのようにセイルを倒すようにボトムターンする事でオンショアのスピーディーなボトムターンを完成させる事になりうる訳で、もう一つはオンショアの裏風回避にも繋がる事にもなります。
又、セイルを倒す事でボードを押さえやすくなります。
波が大きい時などに、このテクニックを使用するとボードが安定し効果的です。
しかし、セイルを素早く開く事を意識しないと、すぐにボードスピードが衰え、すぐに止まってしまい、リップの餌食になってしまうのでタイミングよくスムースなボトムターンが要求される事は言うまでもありません。
そして、それらの一連の動作時は常に膝を入れ、重心を下げる事を怠ってはいけません。
02 ) ボードの切り返し方と蹴り込み方についてですが、波が足るくてパワーがない時などの
ボードの切り返しや、蹴り込み方は特にかかとをを意識的に注意しながら蹴り込む。
つまり、ボードのボトム全体の面の波反発を利用して蹴り込む事で、ボードが早くフロントに向きやすくなります。
そして、それと同時にセイルをフロント方向に引き寄せる事はボードの切り返しを早く完了させる事につながるのです。
波にパワーが無い時にセイルパワーが無いなど、波と風向きが合わず、又風の入り難い条件のゲレンデだったりとボードスピードが出にくい状態がよくあります。
そのような時に「がむしゃら」に蹴り込んでも反ってボードスピードが失速するばかりなので、うまくタイミングを計って皆さん!トライしましょう。
特に、スープが多く混ざったリップに当て込む際は、パワーが無い時が多く、ボードをスープに合わせるように軽く乗せる事が必要です。
つまり乗せる際の抜重です。
それと、偶々、リップから離れすぎてカットバックをする時は波のパワーポイントから離れている時で、そう言う時はすでにあなたのボードにスピードが出ない状況になっているはずです。
重要な事は、あなたがその時どのパワーポイントにいたのか、次に出来るパワーポイントはどこなのか、今自分はどこにいるのかを的確に素早く把握する事が一番 重要なのです。
そして、そのパワーのあるポイントやうねり(つなげる為なら小さなうねりでも良い)を見つけ次のライディングにつなげる事でサーフィンライクなライディングの継続が出来るようになります。
次回、「フロントライディング ベーシック PART-2最終回」でお会いしましょう。
----- Writer : Blue Sky ------
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今回はシングルフィンを使用して撮影をしています。
何故シングルフィンにしたかと言うと、トライフィン自体は御前崎の波質に一番合っていると思いますが、試合などの時にジャンプを試みる際にシングルフィンの方が高さが稼げる、パフォーマンスが出やすい結果があるのでテストも兼ねて今回シングルフィンを使用して見ました。
今回番組で使用しているボードはシングルフィンのボードでありながらトライフィン的な動きを追求してテストしている訳ですが・・・
このボードのボトムはテールに変則的なウイングを付けて深めのコーンケープをいれて、左右のボードエッジはトライのサイドフィンのように引っかかるようにしている訳です。
二つある中のこちらのボードは、オーソドックスなピンテールのシングルフィンのボードです。(写真:奥のボード)
シングルボードはトライに比べて長いスピードのあるボトムターンがしやすいので、そのようなライディングでのった方がこのボードのコンセプト上合っていると思います。
トライフィン使用のボードとシングルフィン使用のボードとの基本的な大きな違いは波乗りにあると思います。
トライフィン使用のボードは、やはり小さい波とか細かく刻み紺んで乗る事や、また御前崎みたいなどこで割れるか分かり難い波質のゲレンデでは性能を発揮すると思います。
僕なんか基本的に波乗りは御前崎であれば間違いなくトライの方がいいと今でも思っています。
まあ、今回シングルをのったからトライをやめるという訳ではなく、今回テストでシングルを乗っている訳で、トライに関しては今後も乗ってトライを開発していこうと思って います。
やはり、シングルフィンのいい所はスピードのあるボトムターンがしやすいですね。
しかし、変則的な動きがトライに比べてとてもしにくいので、それは意識してやって・・・。
まあ、僕の映像を見れば分かると思いますがいわゆる伸びのあるボトムターンなどを確認しながら見るのもテクニックを学ぶ事につながると思います。
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